証拠の集め方

配偶者の異性関係に悩まされている方はたくさんいます。悩んだあげくに、不倫の相手方に慰謝料を請求したり、離婚したいと考えるようになることもよくあります。その時必要となる不貞行為などの証拠の話です。

「不貞行為」とは?

配偶者の「異性関係」は毎年離婚原因の上位にきますが、「異性関係」があるからと言って必ず離婚や慰謝料請求が認められるわけではありません。「異性関係」には段階があります。法律上当然に離婚ができたり、慰謝料請求を裁判所が認めてくれる「異性関係」は「不貞行為」を理由とする場合だけです。そして、「不貞行為」とは「繰り返される肉体関係」です。一度限りの肉体関係は含まれません。
ただし、「不貞行為」未満の行為であっても、「婚姻を継続しがたい重大な事由」の一部とはなりえますし、相手次第では、慰謝料を請求する根拠にもなりえます。

証拠の重要性

たとえば、不貞行為の事実があるのなら、離婚する権利・慰謝料をもらう権利があることになります。しかし、権利というものは目に見えません。その権利があるというためには、その権利を生み出す原因となっている事実関係を証拠をもって示さなくてはなりません。もしそれができないのなら、事実関係自体ないものと扱われ、その結果、権利も認められなくなります。心ない加害者は証拠がないことをいいことにしらばっくれ、被害者は泣き寝入りすることになります。権利は証拠によってはじめて生まれるものといっても過言ではありません。

また、不貞行為の事実が確かにあると考えるからには、それなりの理由があるはずです。そうした理由もないのに、離婚だ、慰謝料だというのは被害妄想だといわれても仕方ありません。現実には不貞行為の事実がない可能性も十分あります。もしそうだとすると、逆に相手の名誉を傷つけていることになります。そうした事態を避けるためにも、証拠による十分な裏付けが必要になります。

不貞行為などは、通常、人目を避けて行われるので、証拠の収集も簡単にはいかないことが多いと思います。しかし証拠の重要性からすると、行動を起こす前に証拠による裏付けはしなくてはなりません。以下の記述を参考にしていただき、慎重に行動していただきたいと思います。

怪しい挙動

●態度の変化
 なぜかケーキを買ってきたり、皿を洗ったり、普段しない行動をしたり、いつもはかけない優しい言葉をかけたりするようになった。逆に、イライラしたり、怒りっぽくなった。

●好みの変化
 服装や食べ物などについて今までにないものを選んだり、語ったりするようになった。流行に無頓着な人が関心を持つようになった。

●掃除など
 部屋が妙に片付いている、自分の部屋に入れたがらず、自分で掃除をする機会が増えた、車の中がすごくきれい、家に帰ってくるとすぐにシャワーを浴びることが増えた。

●持ち物
 知らない店の領収書、今まで見たことがない持ち物を最近見かける。

●電話
 家の中でもなぜか携帯電話を持ち歩く、携帯に着信があってもその場ででない、ワンコールで切れる電話がよくある。

●その他
 何かといっては短時間の外出をする、性交渉の数が減った、聞いてもいないのに妙な説明をするなど。

要するに、何らかの理由のない微妙な変化、陰でこそこそしている雰囲気の現れです。

証拠の種類と集め方

●写真・ビデオ

不貞行為の証拠として一番優れているのはやはり写真やビデオなどの「映像」です。
注意すべきは、配偶者が異性の愛人と一緒に何度もラブホテルに出入りしている場面は、「性行為(肉体関係)を確認ないし、推認できる証拠」となる一方、愛人と2人で旅行している、愛人の部屋へ出入りしているといった情報だけでは、肉体関係があることを立証するには不十分であることです。

デジタルカメラによって撮られた写真は、画像の操作が簡単にできてしまうので、低い証拠力しか認められない場合があります。状況証拠とされてしまう場合がほとんどです。しかし、デジタルカメラの写真でも証拠が無いよりはましで、写真に年月日時分が入っており、写真に連続性があれば、不貞の証拠として認められることもあります。

不貞行為の証拠として認められるものは「性交の確認ないし推認」される証拠でなければなりません。 しかし、不貞行為は人目を忍んで行われ、性交は通常密室でなされるため証拠をつかむことは容易ではありません。

●録音テープ

自宅室内の夫婦の会話の中で、配偶者が不貞の事実を認めるような言葉を述べた場合、それをアナログ方式のテープに録音することで証拠となります。こちらもデジタルカメラ同様にICレコーダー等デジタル関係は編集・ねつ造が簡単に出来ますので、証拠能力が否定されることもあります。また、電話盗聴テープは通常話者の人権侵害となり、録音の手段・方法が著しく反社会的と判断され、証拠能力を否定されてしまいます。

調停・裁判では録音テープの証拠は再生しませんので、録音された声を一字一句漏らさずに文章化することが必要です。

●電子メール

最近は携帯電話・PCメールが原因で、配偶者の浮気が発覚することが多いようです。しかし、これらは、配偶者と異性がメールのやり取りをして交際していたという事実の証拠となっても、不貞行為の証拠にはなりません。

不貞の証拠として認められるのは「性交の確認ないし推認」できる証拠でなければなりません。通常の電子メールでは「何時にどこで会う」と連絡に使用され、具体的に性行為(肉体関係)を確認できる内容はほとんどないと思われます。この場合、証拠力としては弱く、状況証拠とされてしまう場合がほとんどです。もちろん状況証拠でも無いよりはましです。

●その他の証拠

その他不貞行為を立証するために有用な証拠としては、以下のようなものがあげられます。

・友人、関係者、探偵社・興信所などの第三者の証言
・不貞行為を認める手紙やメモ、日記など
・愛人からの手紙や贈り物
・愛人と宿泊した時のホテルの領収書
・不貞行為の裏づけとなるクレジットカードの明細

●探偵社・調査会社の報告書

探偵社・興信所の利用

不倫は人の目を盗んでなされるものでしょうし、不貞行為は通常密室でなされます。 そうすると、そうした現場を押さえて、証拠をつかむことは、非常に難しいことであると、想像がつきます。 にもかかわらず、何とかして証拠をつかもうとすると、知らず知らずのうちに違法な手段によって証拠収集を行っていたり、かえって証拠が隠滅されるきっかけを与えていたり、さらには身を危険にさらすことにもなりかねません。

そこで、探偵社・興信所を利用する必要性が出てきます。探偵社・興信所では裁判に必要な確かな「不貞の証拠」を集めてくれます。また、探偵社・興信所に調査を依頼される時には、調査方法、結果に対する責任、経費の確認、機材等の料金、最終的な金額、探偵社との連絡方法、成功報酬の有無、契約書等の確認は必ずして下さい。

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