不倫と暴行

Aさんは不倫をしてしまい、それが不倫相手の配偶者Bさんに分かってしまいました。

Bさんの怒りは頂点に達し、不倫の事実を知るやいなや、Aさんの下へ駆けつけ、その勢いのままAさんの胸ぐらをつかみ、殴りつけてしまいました。

当事務所へご相談に来られた方の中にも、このようなケースはありました。

たしかに、不倫はいけないことであり、間違ってそのような過ちをしてしまった場合は、不倫相手の配偶者には、きちんとしたお詫びをしなければなりません。上の例で、Aさんは、Bさんから、きつく非難されても仕方がないことです。

しかし、「殴る」ということは、別の問題です。暴力はどのようなことがあっても、正当化されることはありません。例外として、「正当防衛」や「緊急避難」が成立する場合はありますが、それはあくまで、身に迫った危険を回避するためのものです。相手方がすでにしてしまった過ちに対して、いわば制裁として、暴力をふるうことが認められることはありません。

不倫はいけないことであり、それに対する怒りは理解できますが、その問題を暴力で解決することは、許されません。暴行罪で告訴されうるものです。



このように、不倫の事実が不倫相手の配偶者にばれ、その配偶者から、暴行を受けたり、傷害を負ってしまうという場合がありますが、これは「傷害」になります。

刑法第204条(傷害)には、「1 人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」と規定されています。

また、暴行を加えた後で、示談金や慰謝料などの名目で金品を取られると、「恐喝」または「強盗」になります。刑法第236条(強盗)には、「1 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。」、刑法第249条(恐喝)には、「人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。」と、それぞれ規定されています。

不倫は民事上の問題ですが、傷害や強盗、恐喝は刑事事件になります。傷害や強盗、恐喝を受けたら、専門家や警察に相談しましょう。

配偶者の第三者(不倫交際相手)に対する暴行

配偶者の不倫をした他方配偶者に対する暴行

不倫をする前の暴行

不倫をした後の暴行

慰謝料を回収するために行った暴行

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